クロス補聴器とは
クロス補聴器とは、聞き取りが困難な耳側の音声を聞き取りができる耳側に音声を転送します。
聞き取りが困難な耳側に「クロス補聴器」を装用し聞き取りができる耳側には「補聴器」を装用します。
つまり聞き取りができる耳側で両方の音声を聞き取ります。
簡単に言いますと「クロス補聴器」とは転送機になりますね。
聞き取りが困難な耳とは補聴器を装用してもほとんど効果が期待できない耳のことを言います。
クロス補聴器の種類
クロス補聴器の種類には大きく分けて耳の上にかける「耳かけタイプ」と耳の中に入れる
「耳あなタイプ」があります。
当社取扱い補聴器メーカーであるフォナックは「耳かけタイプ」と「耳あなタイプ」が
ありますけどシグニア・スターキーは「耳かけタイプ」のみとなります。
耳かけタイプ
「耳かけタイプ」のメリット
①耳栓を穴の開いたオープン耳栓を使用することで聞こえる耳側本来の音声をしっかりと聞き取ります。
②「充電タイプ」「電池タイプ」の二種類から選択できます。
③「耳かけタイプ」は「耳あなタイプ」にくらべて価格が安く設定されています。
「耳かけタイプ」のデメリット
①耳介の上部分に耳かけ補聴器のケーブルが通るためメガネのテンプルやマスクのゴムひもと
干渉してしまいます。特にメガネやマスクを外そうとすると補聴器が一緒に外れてしまう場合があります。
②補聴器のマイクが耳の外にあるため「ボッー」という風切り音が入りやすくなります。
③「耳かけタイプ」は「耳あなタイプ」にくらべて補聴器本体が大きくなり目立ってしまいます。
(以前の耳かけ補聴器に比べるとかなり小さくなっています。正面からはほとんどわかりません。
また女性の方は髪の毛で隠れるためわかりません。)
耳穴タイプ
「耳あなタイプ」のメリット
①メガネのテンプルやマスクのゴムひもと干渉しません。
②補聴器のマイクが耳の中にありますので耳介による集音効果が期待できます。
③小さく耳の中に入りますので目立ちません。
「耳あなタイプ」のデメリット
①耳の中にスッポリ入りますので「こもり感」や「異物感」を感じやすい。
②高度難聴・重度難聴では「ピッー」というハウリングが出やすくなります。
③「耳あなタイプ」は「耳かけタイプ」にくらべて価格が高くなります。
クロス補聴器のメリットとデメリット
クロス補聴器のメリット
クロス補聴器のメリットはほとんど聞き取れない耳側の音声を聞き取りができる耳側で
聞き取ることができることによる「安心感」です。
片耳が聞き取れないことにより聞き間違いをしてしまったり聞き逃してしまったり
そして周りの人から誤解をされ人間関係が気まずくなってしまったりするケースが
ありますのでクロス補聴器を装用することによる「安心感」は片耳難聴の人にとっては
欠かせないものです。
クロス補聴器のデメリット
クロス補聴器のデメリットは決して安くはない価格です。
クロス補聴器だけでは使えないためクロス補聴器以外に普通の補聴器が必要になります。
クロス補聴器が約10万円、補聴器が20万円~となり両方で30万円~となりますので
高額な購入費用になります。しかしクロス補聴器を購入することにより「安心感」が
得られますので費用対安心効果でご検討されてください。