
現在、海外の主要補聴器メーカーは、人工知能(AI)技術への研究開発に取り組んでいます。
人工知能(AI)技術の投入により、従来の補聴器では難しかった「環境音とことばの瞬時的な処理能力」や「個人のニーズに合わせた微調整」が自動で行えるようになっています。
今回は海外の主要補聴器メーカーであるフォナック(スイス)・スターキー(アメリカ)・シグニア(ドイツ)のAI補聴器における最新機能と特徴をご紹介しますね。
フォナック(スイス)

世界のトップメーカーであるフォナックが誇る「オートセンスOS7.0」は、長年にわたるAIによる機械学習で進化した自動環境適応プログラムです。
「オートセンスOS7.0」は周囲の音環境を補聴器が分析して、最適なプログラムを自動で選択・ブレンドします。
ブレンドとはプログラムを切り替えるというよりは、ゆるやかにそしてナチュラルに変化させます。
最新の補聴器「インフィニオ スフィア」は、世界初となるサウンドプロセッシング専用のAIチップ「DEEPSONIC(ディープソニック)」を搭載しています。
主な機能として、「ことばと環境音」を分離して、膨大な音のサンプルを学習したDNN(ディープ・ニューラル・ネットワーク)が、あらゆる方向から入ってくる音の中から「人間の声」と「背景雑音」を瞬時に切り離し、ノイズを極限まで低減します。
スターキー(アメリカ)

オーダーメイド補聴器においては先駆的な存在であるスターキーのAIの考え方は、4つあります。
1.より自然にクリアに聞こえる。(自然さ)
2.大きな音も快適に聞こえる。(快適さ)
3.騒がしい場所でも雑音が気にならない。(明瞭さ)
4.音の方向が自然にわかる。(方向感)
その4つすべてに応えるためにスターキーは高度なAI(人工知能)を使い、補聴器の音質を新次元へと引き上げます。
人の脳の働きに着想を得た高度なAIの1つ、DNN(深層ニュートラルネットワーク)の活用を進化させました。
さまざまな複雑な音環境では、単に「どんな環境か」を分類するだけでは十分ではなく、DNNは、音環境の状況や、その変化を捉えユーザーがいま聞きたい音を判断しながら、大切な声や音を届け続けます。
自然さ、快適さ、明瞭さ、方向感それら4つを毎日支え続けるのがスターキーのDNNの力です。
シグニア(ドイツ)

シーメンスの140年以上の歴史を継承したドイツのシグニア補聴器は、スマホアプリを介したクラウド連動型のAIシステム「シグニアアシスタント」が強力です。
「シグニアアシスタント」の主な機能とメリットは、ユーザーが「今、なんか音がこもる」「うるさくてきつい」などとアプリ上で、AIとチャット形式でやり取りをすると、AIが瞬時に世界中のユーザーデータから最適な音調整をしてくれます。
また世界初のロックオン機能は、自分の周りにいる複数の人の位置をAIがリアルタイムで追跡し、歩きながらの会話や、複数人での会話でも一人ひとりの言葉をくっきりはっきりと捉え続けます。
まとめ(メーカー選びのポイント)
フォナック→とにかく「騒がしい場所での会話の聞き取り」を最優先したい方におすすめ
スターキー→音の変化に俊敏な切り替えに重視したい方におすすめ
シグニア→自身でAIにリクエストを出しながら、その場で音を自分好みに変えたい方におすすめ